リハビリテーション科

診療・各部門

リハビリテーション科の理念・基本方針

私たちは、医療についての正確な知識と技術をもってチーム医療に徹し、

  1. 隠れたプラスを見つけるリハビリテーション
  2. 人間らしく生きるためのリハビリテーション
  3. 心が通い合うリハビリテーション

を提供するため、「常に進化するリハビリテーション」を求めて最善の努力を尽くします。

リハビリテーション科 スタッフ

  • 入院と外来のリハを担う「医療保険部門」【スタッフ:65名】
  • 在宅に関わるリハビリ、居宅介護支援事業を担う「介護保険部門」【スタッフ:6名】

 

理学療法 【理学療法士(PT): 39 名】

当院の理学療法は、身体に障がいがある方や障がいの発生が予測される方に対して、基本動作能力(座る・立つ・歩くなど)の回復や維持、および障がいの悪化予防を目的にアプローチを行っています。

訓練は運動療法や物理療法(温熱・電気などの物理的手段を治療目的に利用するもの)などを実施すると共に、病棟や屋外での実用的な歩行訓練等も行い自立した日常生活が送れるように支援します。

また、先進的なリハビリテーション機器(TOYOTAウェルウォーク)を使用し、治療効果の向上や客観的な評価を実施しています。

作業療法 【作業療法士(OT): 20 名】

当院の作業療法は、脳血管疾患・神経疾患・がん疾患などで身体や精神(高次脳機能障害・認知症など)に障がいを抱えた方や障がいの発生が予測される方に対して、主体的な「その人らしい」生活を獲得するために、作業活動を通して治療を実施します。

ここでの作業活動とは、日常生活動作、仕事や家事などの役割、趣味的活動、学業などの日常で行われている生活行為を指しています。

患者様や利用者様の個々の病期に沿った「その人らしい」生活を見据えて、獲得した能力を最大限に発揮した生活の再構築に向けてご支援します。

言語療法 【言語聴覚士(ST): 9 名】

言葉を理解できない・話すことが上手くできなくなる失語症、言葉を話す際に使用する器官(口・唇・舌・頬等)が麻痺することで、声や発音が難しくなる構音(こうおん)障がい、注意や記憶などの認知機能が低下する高次脳機能障がいといったコミュニケーション障がい、食べ物が上手く飲み込めなくなる摂食嚥下(せっしょくえんげ)障がいが主な対象となります。

個室での「一対一の専門的な言語訓練」も行いますが、コミュニケーションの基本である「人との関わり」や「生活の質」を重視し、病棟や屋外だけでなく、様々な環境を利用した訓練も積極的に行なっています。

聞く・話す・読む・書くことが難しい方へはコミュニケーションが取りやすくなるように、飲み込みの難しい方へは、よく噛んで、楽しく、安全に食事ができるように全スタッフが協力して支援します。

歯科衛生 【歯科衛生士(DH): 1 名】

当院では1名の歯科衛生士がリハビリテーション科に所属しています。
入院早期より評価・アセスメントを行い、専門的口腔ケアだけでなく、多職種と連携を図りながら口腔衛生や口腔機能向上のアプローチを行っています。

入院中の口腔内トラブル(義歯の不具合・歯周病・むし歯など)については、登録歯科医と「ゆふ医科歯科連携システム」を通して早急な対応をとっています。

また、患者様やそのご家族様に口腔に関する助言・指導を行い、地域に戻られてからもより良い口腔内環境の維持が出来るように支援しています。

治療体操訓練(健康運動指導士) 【治療体操訓練士: 1 名】

治療体操訓練士は、病気や障害を持つ人に治療体操(運動療法)を指導しています。現在では、主治医、看護師、リハビリスタッフ等と協業し集団体操や集団プール、スポーツリハ、マシーントレーニングを提供しています。 入院患者様の1日の過ごし方を重視し、参加活動の場を提供すること、それが笑顔で楽しい場になるよう取り組んでいます。また、ご自宅でもご自身の体力の維持・向上に向けた取り組みの1つとなるようなプログラムの提供を目指しています。

当院リハビリテーションの取り組み

温泉プール

日本有数の温泉地、湯布院の温泉を利用したプールを設備しています。温泉プールの浮力や抵抗、温熱効果を用いた水中運動を提供し、入院患者の治療、地域住民の健康増進に役立てています。水の浮力により、腰や膝などの関節への負担が減り関節の痛みが少なく運動が行えます。また、水の抵抗により、簡単な運動であっても筋活動と消費カロリーが増え、筋力向上や脂肪燃焼効果、温泉によるリラックス効果が期待できます。

自動車運転支援チーム

入院患者様を対象に、自動車運転の再開を支援する専門チームが活動しています。安全な運転に必要な認知機能や身体機能を評価し、必要に応じて訓練を行います。再開が難しい場合には、地域での移動手段について、ご提案します。なお、評価は運転の可否を保証するものではなく、場合によっては免許返納をお勧めすることもあります。

心臓リハビリテーション

心臓リハビリテーションは、心臓病を経験された方が安心して生活できるように支援する医療プログラムです。

医師・看護師・理学療法士・管理栄養士などの専門職が協力し、運動・食事・生活習慣を整えることで、再発予防と生活の質の向上を目指します

ゆふ医科歯科連携システムについて

平成23年(2011年)3月31日、当院と大鶴歯科医師会との間に「ゆふ医科歯科連携システム」覚書が締結され、登録歯科医による訪問歯科診療が始まりました。
これにより、単に義歯を作ったり歯の治療を行うだけでなく、食べるため、話すため、あるいは生活のあらゆる場面を想定した口腔環境の提供ができるようになりました。

食べ物を歯で噛んで口から摂取することは、栄養状態を良く保ち、リハビリテーションを効果的に進めるための体力作りに欠かせません。また噛むことは脳を刺激することに繋がります。口腔ケアと噛める入れ歯で患者さんのリハビリ効果が高まることが判ってきました。

患者さんの口腔管理を入院から退院後まで継続的に実施し、リハビリが円滑に進むように支援します。

大分県リハビリテーション支援センター

障害のある人や高齢者が地域で安心して生き生きとした生活が送れるように、支援センターと広域支援センターは緊密に連携を取りながら、地域リハビリテーション活動の体制整備と充実に力を尽くしています。