臨床の倫理:実践への基本方針

臨床の倫理:実践への基本方針

- 患者・医療者パートナーシップの強化に向けて -

私たちは病院の理念として「患者さんを大切に、いつも笑顔で真心こめて」医療を行うことを掲げています。
またこれを実現するため、「患者さんの権利を尊重し、患者さん中心の医療を実践する」こと、「全ての職種が手を握り、暖かいチーム医療に徹する」ことに日々つとめています。

一方医療技術の高度化につれて、医療の安全性はどのように確保されているのか、医療によって人としての権利が損なわれることはないのかなど、患者さんの心配は増大しているものと考えられます。

そこで私たちの病院では「医療はもともと患者・医療者間の共同作業である」という根本に照らし、「相互の信頼関係に立つ医療」を臨床倫理実践の基本として「患者・医療者パートナーシップ」の実現を目指しています。

この目的達成のため、私たちの病院では以下の目標を定め努力していますが、その実現には患者さんのご協力が是非必要です。
どうかご理解とご協力のほどお願い申し上げます。

1.患者さんの権利を知り尊重する

  • 病気の種類や個人的背景に関係なく、医療を受けることができます。
  • 病気の治療やリハビリテーションの目的、内容、その効果と危険性、及び回復の見通しなどについて、十分な説明を受けることができます。
  • プライバシーは守られます。
  • 健康を維持するための教育やサービスを受けることができます。

2.患者さんの役割を明らかにし理解してもらう

  • ご自身の体調や、受けた治療、リハビリテーションなどについて、質問や気がかりなことがあればいつでも申し出てください。
  • 毎日の服薬や処置にあたって、過誤を防ぐための確認に積極的にご協力ください。
  • 本人確認のお願いをするときは、繰り返しをいとわずご協力ください。
  • 医療に関するご希望があれば率直かつ積極的にお伝えください。
  • 他の患者さんの医療の妨げにならないよう配慮してください。

3.安全確保の向上につとめる

  • 医療事故の防止のため私たちは組織的に努力をしています。
  • 患者さんには医療に伴うリスク管理のパートナーになることをお願いします。(医療や安全に必要な指示の厳守、本人確認への協力など)
  • 安全管理に疑問を感じたらいつでも申し出てください。

4.適切な医療情報の提供を工夫する

  • 「説明と同意」に基づく医療を行います。
  • 適切な医療情報を提供できるよう工夫しています。(ホームページでの情報提供、広報誌、患者用図書の整備など)
  • 計画的な保健衛生活動を継続します。(生活習慣病予防教室、転倒予防教室、山ぼうし会など)
  • 治療やリハビリテーションの内容については、ご希望によりセカンドオピニオンを受けることができます。

5.医療過程における患者・医療者関係において、お互いに意思の疎通が図れるよう総合案内、相談窓口、ご意見箱等をおきます。

(以上の内容については、倫理委員会、管理会議等において定期的に見直しを行っていきます)

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